4月8日は花まつり
きな薬局店頭の【ガクアジサイ】です。ちょっと最盛期をすぎてはいますが、元気に咲いています。
紫陽花アジサイというと思い出すのが
4月8日
花まつりです。
お釈迦様の誕生日です。
宗派に関係なく全国のお寺さんでアマチャが振舞われ
稚児行列などが見られます。
ここで登場の【アマチャ】・・・実は
植物学的には[ヤマアジサイ]の変異種のうちの
植物体が甘味を持っている系統のものを指していう
ようです。
この甘味の本体はフィロズルシンという物質で
砂糖の400~1000倍の甘味があると言われています。
しか~し
アマチャの葉は苦い。
一般的にアジサイは毒があるともいわれ
私の愛読書[学研 日本の有毒植物]という本にも収載されています。
一方でアマチャは[学研 日本の薬草]に収載されています。
さらに調べるとアマチャでの集団食中毒の疑われる報告もあるようで
やはりアジサイの素性も持ち合わせているのでしょう。
アマチャの文献を見ると
採取してすぐにお茶にして飲むのでは無いことが書いてありました。
8月ごろに採取した葉を一度日干しにして
乾燥後、乾燥した葉に霧吹きで均等に湿らせて
容器に詰め込み一昼夜放置し、発酵して発熱したら
手で揉むようにして水気をとばし、ザルに広げて
日に当てて乾燥する。
と書いてありました。
未確認ですが、もしかすると
発酵や2度の天日干し
8月に収穫して翌年4月までの期間が
無毒化に大切な工程なのではと
感じました。
(追記)確認しました。
苦味成分グルコフィロズルシンの葉が発酵により
加水分解されフィロズルシンに変わることで
甘く変化します。
手間暇が安全を守ってくれているのでしょう。
余談ですが
私はアジサイやアマチャを見ると
花まつりを思い出し
お釈迦様と同じ誕生日の
漢方のお師匠様のことを思い出します。
仰げば尊しわが師の恩
以上
薬局長でした。
関連記事