2020年06月30日

へそくり=半夏

半夏

7月1日は何の日?

水曜日・・・そうきな薬局の定休日。

いやいやそのことではなく

半夏生(はんげしょう)

と暦に書いてあります。

ナンノコッチャ?

写真がその半夏(ハンゲ)です。

サトイモ科 ハンゲ属 和名:カラスビシャク

学名Pinellia ternata

亜種になりますがここ沖縄にもリュウキュウハンゲなるものが

畑の雑草として見受けられます。

もちろん沖縄の人も民間薬として利用していました。

半夏生とは暦の雑節で夏至から11日目のことで

この頃にカラスビシャクが生えるということのようです。(他説あり)

有名な処方だと

小青竜湯

半夏厚朴湯

六君子湯

等に入っています。

半夏には鎮静・鎮吐・鎮咳・去痰・唾液分泌亢進作用

・抗アレルギー作用などが確認されていますが・・・

我が古方派では(漢方にも流派が沢山あります)

つわりの漢方に大活躍します。

その名も

乾薑人参半夏丸(カンキョウニンジンハンゲガン)

といいます。

古典では、生薬を粉にして最後にお粥の上澄みの

デンプン液で練って丸剤にします。

そのため保存性が低く、すぐにカビたり、傷んだりします。

10数年前に妻がつわりで苦しんでいるときに

はじめて作りました。

おそらく日本でも手作りはごくごく少数派だと思います。

大手さんも古典通りには、ほぼ製造していません。

その前に悪阻(つわり)に効く医薬品(漢方)があること自体

プロの中でもあまり知られていません。


そんな半夏ですが

へそくりという言葉の語源にも関係しており

半夏(カラスビシャク)の別名が【へそくり】。

昔、農家の年配者や主婦が畔のカラスビシャクの

イモ(塊茎)を集めて漢方屋さんに売って

こずかい稼ぎをしたためヘソクリと呼ばれるように

なったとか。


その他、悪阻(つわり)についての古典での記述がある処方は

小半夏加茯苓湯や桂枝湯などがあります。

うちの畑にもヘソクリが生えないかなぁ~。

薬局長


同じカテゴリー(営業案内)の記事
おばけカボチャ
おばけカボチャ(2024-10-03 09:14)


Posted by きな薬局公式ブログ at 12:00 │営業案内草、楽、薬