2016年10月11日
勝手にプロファイリング
今日は少しだけ漢方の処方の決定されるまでを
お茶目にご紹介。
まずはプロファイリング対象の
ドラキュラ君のご紹介。
年齢不詳 おそらく中年 職業 血液を扱う仕事・夜勤専属(医療関係?)
身長高め 体重軽め やせ形
血色悪く声も 足取りもおぼつかない(日中)
本人の訴え《主訴》・・・・・めまい と 頭髪の抜け毛
本人とのQ&Aと考察
きな薬局 Q 『いつからめまいがありましたか?』
ドラキュラ A 『抜け毛はここ二~三年でひどくなり、めまいはここ数か月です
めまいがするので脳外科や耳鼻科で色々調べましたが
検査での異常はみつかりませんでした』
考察 (メニエール病や中枢性のめまいではなさそうです)
きな薬局 Q 『血液検査はしましたか?』
ドラキュラ A 『血を吸う事は仕事ですが、血を抜かれるのは苦手で・・・エヘヘ・・・未だです』
『十字架のマークも苦手で献血したこともありません』
『幼少時は良く鼻血を出す子供でした』・・・①
きな薬局 Q 『食事はバランスよくとっていますか?早寝早起きはどうですか?』
ドラキュラ A『子供の頃から小食で、更にかなり偏食で今は血液とワイン(のどの渇き)だけです』・・・②
『ニンニクは特に嫌いで、食べるとムカムカしたり、気分が悪くなったりします』・・・③
『仕事の関係で昼は寝て夜起きて仕事しています』・・・④
『太陽に当たると眩しくてフラフラが強くなります、体が焼けるように熱くなることもしばしば』・・・⑤
『最近冷え性になったのか夏でもマントが手放せません』・・・⑥
『貧血とも云われ鉄剤を飲んではいますが、一向によくなりません』・・・⑦
『抜け毛は頭皮全体と眉毛も抜けているようです』・・・⑧
考察 ⑧・・・薄毛・抜け毛は貧血の可能性大。『髪のことを血余ともいう』。爪がもろくなることもあります。
④・・・血液は副交感神経の働く深夜に骨髄で作られます。しかし夜更かしや夜勤が続き
夜に交換神経が働くことで造血能力が低下することも考えられます。
③・・・生(なま)のネギ類(ネギ・玉ねぎ・ニンニク・にら・ラッキョウなど)にはアリルプロピルジスルフィド
という成分が含まれ、破血作用や血圧降下作用があるため、小柄の人や貧血傾向の方が
多食すると気分が悪くなることも考えられます。血液サラサラも貧血ぎみのかたには注意が
必要です。
②・・・偏食や少食も血虚と云われる状態になりやすいものです。血液の材料不足のために古い
血液を使いまわしするので、赤血球数は足りているのに、貧血兆候が出ることがあります。
血虚(新鮮な血液が不足すると心拍を上げて血球の循環の回転率を上げる)になると
舌本(舌の根本)が熱を持つので、氷かじりや、喉の渇きとなります。
⑤⑥・・・血が不足したり血虚になると、自ずと血流が悪くなります。すると体温にばらつきがでて
首上がほてりのどが渇き、手足や下半身が冷える『冷えのぼせ』という状態になりやすく
なります。
⑦⑧・・・消化吸収が弱くても鉄分が不足したり鉄剤で胃痛がでることがあります。
①・・・幼少時、場合によっては成人してからも鼻血(衄血)が出るのは小建中湯という処方の証です。
喉の渇きも小建中湯の仲間で対応可能です。
結論・・・ドラキュラさんは鉄欠乏性の貧血というよりは、夜更かしや偏食ともともとの体質との複合的な
【血虚】と思われます。
生活(夜更かし・偏食)を見直した上で小建中湯に造血の当帰と血を潤す地黄とロバの皮のコラーゲン
質で作った阿膠という生薬3種を加えた、『当帰建中湯加阿膠地黄』という処方が合うと思います。
以上、漢方的にも、ものがたり的にもツッコミどころ満載の内容ですが、当方でのご相談の内容をわかって
いただきたくて筆(PC)をとりました。
漢方薬局では職業や幼少時の頃の様子、食べ物の好き嫌い、生活リズムなど色々とお聞きしすが
処方選定に必要な作業です。ご来局の際にはご協力ください。よろしくお願いします。
お茶目にご紹介。
まずはプロファイリング対象の
ドラキュラ君のご紹介。
年齢不詳 おそらく中年 職業 血液を扱う仕事・夜勤専属(医療関係?)
身長高め 体重軽め やせ形
血色悪く声も 足取りもおぼつかない(日中)
本人の訴え《主訴》・・・・・めまい と 頭髪の抜け毛
本人とのQ&Aと考察
きな薬局 Q 『いつからめまいがありましたか?』
ドラキュラ A 『抜け毛はここ二~三年でひどくなり、めまいはここ数か月です
めまいがするので脳外科や耳鼻科で色々調べましたが
検査での異常はみつかりませんでした』
考察 (メニエール病や中枢性のめまいではなさそうです)
きな薬局 Q 『血液検査はしましたか?』
ドラキュラ A 『血を吸う事は仕事ですが、血を抜かれるのは苦手で・・・エヘヘ・・・未だです』
『十字架のマークも苦手で献血したこともありません』
『幼少時は良く鼻血を出す子供でした』・・・①
きな薬局 Q 『食事はバランスよくとっていますか?早寝早起きはどうですか?』
ドラキュラ A『子供の頃から小食で、更にかなり偏食で今は血液とワイン(のどの渇き)だけです』・・・②
『ニンニクは特に嫌いで、食べるとムカムカしたり、気分が悪くなったりします』・・・③
『仕事の関係で昼は寝て夜起きて仕事しています』・・・④
『太陽に当たると眩しくてフラフラが強くなります、体が焼けるように熱くなることもしばしば』・・・⑤
『最近冷え性になったのか夏でもマントが手放せません』・・・⑥
『貧血とも云われ鉄剤を飲んではいますが、一向によくなりません』・・・⑦
『抜け毛は頭皮全体と眉毛も抜けているようです』・・・⑧
考察 ⑧・・・薄毛・抜け毛は貧血の可能性大。『髪のことを血余ともいう』。爪がもろくなることもあります。
④・・・血液は副交感神経の働く深夜に骨髄で作られます。しかし夜更かしや夜勤が続き
夜に交換神経が働くことで造血能力が低下することも考えられます。
③・・・生(なま)のネギ類(ネギ・玉ねぎ・ニンニク・にら・ラッキョウなど)にはアリルプロピルジスルフィド
という成分が含まれ、破血作用や血圧降下作用があるため、小柄の人や貧血傾向の方が
多食すると気分が悪くなることも考えられます。血液サラサラも貧血ぎみのかたには注意が
必要です。
②・・・偏食や少食も血虚と云われる状態になりやすいものです。血液の材料不足のために古い
血液を使いまわしするので、赤血球数は足りているのに、貧血兆候が出ることがあります。
血虚(新鮮な血液が不足すると心拍を上げて血球の循環の回転率を上げる)になると
舌本(舌の根本)が熱を持つので、氷かじりや、喉の渇きとなります。
⑤⑥・・・血が不足したり血虚になると、自ずと血流が悪くなります。すると体温にばらつきがでて
首上がほてりのどが渇き、手足や下半身が冷える『冷えのぼせ』という状態になりやすく
なります。
⑦⑧・・・消化吸収が弱くても鉄分が不足したり鉄剤で胃痛がでることがあります。
①・・・幼少時、場合によっては成人してからも鼻血(衄血)が出るのは小建中湯という処方の証です。
喉の渇きも小建中湯の仲間で対応可能です。
結論・・・ドラキュラさんは鉄欠乏性の貧血というよりは、夜更かしや偏食ともともとの体質との複合的な
【血虚】と思われます。
生活(夜更かし・偏食)を見直した上で小建中湯に造血の当帰と血を潤す地黄とロバの皮のコラーゲン
質で作った阿膠という生薬3種を加えた、『当帰建中湯加阿膠地黄』という処方が合うと思います。
以上、漢方的にも、ものがたり的にもツッコミどころ満載の内容ですが、当方でのご相談の内容をわかって
いただきたくて筆(PC)をとりました。
漢方薬局では職業や幼少時の頃の様子、食べ物の好き嫌い、生活リズムなど色々とお聞きしすが
処方選定に必要な作業です。ご来局の際にはご協力ください。よろしくお願いします。
Posted by きな薬局公式ブログ at 12:15
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